雨の日の記憶は濃い。
ひさしぶりのお便りをしたためている今、
外は、静かな六月の雨です。
妻は変わってるわねと言うのですが、
私は不思議に雨の日が嫌いではありません。
とりわけ、自宅にいる雨の日曜日が大好きです。
特別に何をするという用事のない午後に、
窓の外をぼんやりながめながらビールを飲むのが、
ここ数年、私のひそかな楽しみになっています。
雨はまた、突然、記憶の扉を開いてくれます。
「あの日も雨だった」と気づくだけで、
若い日のこもごものでき事が一瞬胸をよぎり、
いまもかすかに甘い痛みを残して行きます。
そう言えば、我々のラグビーもよく雨にふられましたね。
試合の記憶はいまではきれぎれになりましたが、
髪の毛の根もとまで泥にまみれて闘った日のことは、
はっきりと覚えています。
長い前置きになりましたが、この手紙の目的は実に単純で、
拙宅へ遊びに来られたし、とのお誘いなのです。
花や月ならまだしも、雨を見に来ないか、というのも変な話ですが、
昨年秋に建てた新居は、なかなか居ずまいよろしく、
雨の風情が格別です。
庭にはあじさいの花も咲きました。
眠る間も惜しんで働く貴君には、
きっとよい安息になると思うのです。
街の財産、でもある。
イズ・ステージ
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